速報 News
香港中国情報源

フリーランスライター 深川耕字

「中国情報源」は、香港在住のフリーランスライター・深川耕字の取材情報を元に中国、香港、台湾、マカオの情報を深く掘り下げて解説するニュース情報サイトです。
リンクはフリーです。写真については使用許可お願いします。

民主派、強制撤去で多数逮捕 香港

記載日:2014.12.11

学生や議員ら百人以上拘束
デモ第二幕へ臥薪嘗胆

香港行政長官選挙の制度民主化をめぐり、香港当局は12月11日、金鐘(アドミラルティー)の大通りを占拠していた学生団体ら民主派に対し、大規模な警官隊を動員してバリケードやテントの全面退去を行い、幹線道路を開通させて一掃した。
(深川耕字=2014年12月11日記)

 強制撤去は道路開通を申し立てたバス会社に対して高等裁判所が指定エリアの開通を命じたことに基づき、執行。同日午前から裁判所執行官やバス会社関係者らがバリケードやテントを強制撤去し、デモ隊は裁判所の強制撤去エリア以外の隣接する場所で平和裏に抗議した。

 警官隊が排除に乗り出し、香港大学生連合会(学連)や学民思潮メンバー、香港紙「蘋果(りんご)日報」オーナーの黎智英ネクストメディア会長、民主党の李柱銘元党主席、劉慧卿同主席、何俊仁立法会議員、公民党の梁家傑名誉主席、何秀闌立法会議員ら百人以上が無抵抗のまま逮捕された。

 香港政府は同日、「違法占拠は香港の政治経済、社会、民生に重大な損害を与えた。法律を遵守し、二度と幹線道路の違法占拠を行ってはならない」との声明を発表。金鐘での占拠デモを主導してきた学連の周永康事務局長は「強制撤収しても政治問題は解決していない。われわれ市民は必ず再び街頭に戻ってくる」と臥薪嘗胆の思いを述べ、抗議の“第二幕”が続くことを強調した。

 2017年の行政長官選の制度改革をめぐって9月28日から始まり、「雨傘革命」と呼ばれた一連の占拠活動は、75日目で事実上収束することになったが、今後は立法会(議会=70)で中国政府が決定した普通選挙制度案について法案が通過するか廃案になるか、来年5月に行われる議決に向けた攻防が中心となっていくことになる。

▲ページトップに戻る




きょうデモ強制排除へ 香港警察

記載日:2014.12.10

排除命令以外へシフト デモ隊
抗議衝突避けられず

香港行政長官の選挙制度改革をめぐり、民主派が金鍾(アドミラルティー)と銅鑼湾(コーズウェイベイ)の幹線道路を占拠しているデモ抗議は高等裁判所による占拠禁止命令が12月11日午前9時(日本時間同10時)から執行され、バリケードなどの強制撤去が行われる。
(深川耕字=2014年12月10日記)

 金鍾の撤収作業完了後には銅鑼湾のバリケード撤去も行うため、デモ隊の激しい抵抗は避けられそうにない。

 74日間、道路を使用できなかったバス会社の不服申し立てが裁判所によって認められた形で、裁判所による強制執行には警官隊7000人を投入し、デモ隊の排除と道路の完全復旧を実行することになる。

 金鍾のデモ隊はすでに裁判所の出した強制排除エリアから撤収・移動し、バリケードの一部が残されただけの状態。占拠デモを主導する香港の学生団体・香港大学生連合会(学連)と学民思潮は10日午後から金鍾の地下鉄駅出入り口を封鎖して徹底抗戦。裁判所が開通を命じた道路以外の占拠地域で夜通し、抗議活動を続ける姿勢を示している。

 警察当局はデモ隊の排除時、デモ参加者に警棒をたたく暴力的排除はしないよう指示し、平和的な撤収を促しているが、デモ隊は学生を中心に徹底抗戦する構えを崩していないため、衝突は避けられない。

 約40の民主派団体は警察当局が強制排除時に過度な武器を使用しないよう連名で4000人を超える署名活動を行い、当日は金鍾の現場で学者ら約20人が警察の排除行動に暴力的な行きすぎがないか監視することを明らかにした。また、民主派の立法会議員23人は10日夜から金鍾のデモエリアで夜を明かし、11日午前8時(日本時間同9時)から非暴力による平和的座り込み抗議を計画。デモ隊が暴力的手段で抗議活動をしないよう呼びかけ、警官隊から非暴力の態度で拘束される覚悟を示している。

▲ページトップに戻る




学生団体ハンスト続行

記載日:2014.12.04

転換期迎えた香港民主化運動/撤収論討議の団体も

香港行政長官選挙の制度改革をめぐり、街頭占拠で民主化を求めている学生団体「学民思潮」メンバー5人は4日、政府対話を求めてハンガーストライキを続行している。学民思潮のリーダー、黄之鋒氏は同日、占拠デモを続行している金鐘(アドミラルティー)で1日からハンストを続け、政府対話を呼び掛ける公開書簡を発表。「親中派の立法会議員団を通して政府対話を促したい」との意向を述べた。
(深川耕字=2014年12月4日記)

 黄氏ら中高生中心の学民思潮メンバー3人は1日からハンストを続け、3日夜からは新たに2人が加わった。

 一方、大学生中心の学生団体である香港大学生連合会(学連)は「撤収論を含め、デモ参加者らと今後の方向性を数日間かけて話し合う」(周永康事務局長)としており、占拠デモのあり方について最終判断をする時期を迎えようとしている。

 親中派の蒋麗芸立法会議員は4日、「占拠デモを続ける参加者のうち学生は16%程度。若年層は少数派であり、大半の若者はデモを支持していない」と牽制(けんせい)し、デモがハンストを継続する学生主導ではない実態を指摘している。

▲ページトップに戻る




民主派30人が警察出頭―香港

記載日:2014.12.03

占拠デモ撤収へ新段階

香港行政長官選挙の民主化をめぐり、幹線道路を占拠する学生組織と連携してきた民主派団体「オキュパイ・セントラル(占拠中環)」の発起人3人とカトリック香港教区の陳日君枢機卿(名誉司教)、民主派の立法会議員、学者、市民など計30人が不法占拠の罪を償うため3日、警察に自首(出頭)し、占拠デモ完全撤収を呼び掛けた。
(深川耕字=2014年12月3日記)

 自首したのはオキュパイ・セントラルの発起人である香港大学の戴耀廷副教授、香港中文大学の陳健民副教授、朱耀明牧師の3人と陳日君枢機卿、蔡耀昌民主党副主席、民主党の胡志偉立法会議員、香港バプテスト大学の邵家臻講師ら。陳淑荘公民党副主席も弁護士団代表の立場で出頭者らを助ける目的で同行した。
 出頭した警察署前には自首した民主派を支持するグループと警察当局による早期取り調べを求める親中派グループがそれぞれの主張をシュプレヒコールで連呼。金鐘(アドミラルティー)での占拠デモを主導する学生団体・香港大学生連合会(学連)や学民思潮は3日、「現段階での警察出頭は考慮していない。占拠を継続するか撤収するか、今後数日かけてデモ参加者らと話し合う」(学連の周永康事務局長)と表明している。

▲ページトップに戻る




道路封鎖の民主派排除―香港警察

記載日:2014.12.01

50人逮捕、戦略なき抗議、民意遠のく

行政長官選挙の制度改革をめぐり、30日夜から1日朝まで香港中心部の金鍾(アドミラルティー)で政府本部庁舎の包囲に乗り出した学生団体など民主派約500人が警官隊と激しく衝突、少なくとも50人が逮捕され、警官隊はデモ隊の排除を完了した。
(深川耕字=2014年12月1日記)

 政府庁舎ビル包囲を呼びかけた学生団体の香港大学生連合会(学連)、学民思潮のリーダーらは1日午後、政府庁舎包囲は失敗に終わったことを認め、デモ参加者に謝罪した。学連の周永康事務局長は「大部分のデモ参加者は平和裏の非暴力を守っているが、警察側が暴力と挑発手段でデモ隊を排除した。金鍾のデモ参加者とは話し合って継続か撤退を決める」と話している。学生団体の戦略なき抗議に対して民意も遠のいて来ており、学生団体の最終決断が迫られている形だ。

 九竜半島の繁華街・旺角(モンコック)が強制排除され、民主派が占拠デモを続けているのは金鍾と銅鑼湾(コーズウェイベイ)の2カ所のみ。金鍾の占拠禁止命令が裁判所から数日中に出される見通しで、デモ隊の完全撤退は時間の問題となった。

 5日に警察へ自首する意向を示している街頭占拠を呼びかけたオキュパイ・セントラル(占領中環)招集人の一人である香港大学の戴耀廷副教授は「占拠現場を完全排除したところで根本問題は未解決であり、香港人の民主化を求める抗争意識は堅い。ひとまず完全撤退して出直す勇気を持て」と学生団体らに呼びかけている。

 占領中環の呼びかけ人の一人である香港中文大学の陳健民副教授も学生団体リーダーやデモ参加者に対して「長期的な視野に立って運動を転化すべきだ」と一時完全撤退を求めており、来年5月の選挙制度法案の立法会(議会=70)での通過是非の際、再びデモを行う戦略転換を主張している。

▲ページトップに戻る




民主派が政府庁舎包囲へ―香港

記載日:2014.11.30

行政長官選挙の制度改革をめぐり民主派の大規模デモが続く香港では、香港当局が次々と占拠現場を強制執行で排除したことに危機感を募らせる民主派学生団体・香港大学生連合会(学連)が30日に金鐘(アドミラルティー)の政府庁舎を取り囲む計画を立てていることを受け、警察当局は29日夜から3700人の警官隊を増派して厳戒態勢を敷いた。
(深川耕字=2014年11月30日記)

 九竜半島の繁華街・旺角(モンコック)では28日夜から29日未明にかけてバリケード撤去に不満を持つ500人以上のデモ隊が警官隊と衝突し、警察によると、男女28人を逮捕し、警官8人が負傷。警官隊は催涙スプレーや警棒を使用してデモ隊に解散を求め、従わないデモ参加者を逮捕した。旺角では警官4000人態勢で非常事態に備えている。

 デモ隊が占拠している金鐘の幹線道路はバス会社が占拠禁止を申し立てており、裁判所は近く占拠禁止命令を出し、クリスマス前までに強制執行が行われる見通しのため、デモ隊側の激しい抵抗が続いている。







更新情報

2015.10.04
■ 民主派結束乱れ親中派優勢 香港
2014.12.01
■ 香港誌「前哨」編集長 劉達文氏に聞く
2014.12.11
■ 民主派、強制撤去で多数逮捕 香港
2014.12.10
きょうデモ強制排除へ 香港警察
2014.12.04
学生団体ハンスト続行
2014.12.03
民主派30人が警察出頭―香港
2014.12.01
道路封鎖の民主派排除―香港警察
2014.11.30
民主派が政府庁舎包囲へ―香港

● プロフィール ●

深川耕字 (ふかがわ・こうじ)

福岡県生まれ。筑波大学第一学群人文学類卒業後、新聞記者を経てフリーランスライター。1997年から10年以上、香港駐在し、中国各地や台湾、マカオなど頻繁に現地取材。一般社団法人・全国教育問題協議会理事。

▲ページトップに戻る

Copyright (C) 2014 Kouji Fukagawa - All Rights Reserved.